塾なしで高校受験、それでもお金はかかりました|ここまでで約5万5千円

姉妹そろって塾なし受験 でも理由は正反対でした 子育て

下の娘は、塾に通わずに高校受験に向かっています。中学3年生の夏です。

塾に行かないと決まったとき、私が最初に思ったのは「そのぶんお金はかからないな」ということでした。

でも、これまでに払ったものを書き出してみたら、ここまでで約5万5千円になっていました。

検定料、模試、過去問、説明会の交通費。ひとつずつは大きな額ではありません。ただ、確実に出ていきます。

この記事では、塾なしで高校受験に向かう我が家が、中3の夏までに実際に払った金額を全部出します。あわせて、塾に通った場合の平均額とも比べてみます。

私は娘2人と暮らす働くシングルマザーです。上の娘は私立高校に通い、そのあと大学に進みました。私立高校の3年間にかかったお金は別の記事にまとめています。

ちなみに上の娘も、高校受験のときは塾に行っていません。ただ理由はまったく違いました。その話も後半に書きます。

そもそも、塾に行かない子はどれくらいいるのか

塾に行かないと決まったとき、うちは少数派なのではないかと気になりました。

調べてみると、中学3年生の40.1%が、学習塾にも家庭教師にも教わっていないという調査結果がありました。

文部科学省と国立教育政策研究所の「全国学力・学習状況調査」(令和7年度)です。この調査は中学3年生の全員を対象にしているので、中3に限った数字がそのまま出てきます。

調査年度「教わっていない」と答えた中3の割合
平成28年度39.2%
令和3年度36.6%
令和5年度39.4%
令和7年度(最新)40.1%
文部科学省・国立教育政策研究所「全国学力・学習状況調査」より。設問は「学習塾の先生や家庭教師の先生に教わっていますか(オンライン授業の場合も含む)」。

10年近く、ほぼ4割で変わっていません。むしろ少しずつ増えています。

読者さん

思っていたより多いんですね。

miho

私も同じ感想でした。中3で「塾に行っていない」のは、うちだけの特殊な話ではなかったんです。

では、塾に通っている家庭はいくら払っているのか

こちらは文部科学省の「子供の学習費調査」(令和5年度)で見ます。公立中学校の学年別の学習塾費です。

学年学習塾費(年間平均)
中学1年133,647円
中学2年213,759円
中学3年341,220円
文部科学省「令和5年度 子供の学習費調査」より。塾に通っていない0円の家庭も含めた全体の平均額です。

中3で平均34万円。ただしこれは0円の家庭も含めた平均なので、実際に払っている家庭の実感とはずれます。

金額の分布を見ると、もっとはっきりします。

年間の学習塾費割合
0円34.0%
20万円未満19.9%
20万〜30万円未満12.9%
30万〜40万円未満10.0%
40万円以上23.3%
文部科学省「令和5年度 子供の学習費調査」より。公立中学校(1〜3年生)の年間学習塾費の分布。

払っている家庭の中では、40万円以上がいちばん多い層です。塾に通っている家庭だけで見れば、3分の1以上が年40万円を超えています。

「塾代はもっとかかるはず」という感覚は、この分布のほうに近いのだと思います。

この統計は、集団指導も個別指導もまとめた金額です。形態別の公的な統計はありません。一般に個別指導のほうが月謝は高いので、個別を選ぶ場合は上の分布の高いほうで見ておいたほうが安全です。

「子供の学習費調査」は2年に1度の調査で、いま公表されている最新は令和5年度(2023年度)分です。令和7年度の調査はすでに実施済みで、結果は2026年12月ごろに公表される見込みです。金額はさらに上がっている可能性があります。

塾なしでも、ここまでで約5万5千円かかりました

では、実際にいくら払ったのか。中3の夏(2026年8月)までの分を、全部書き出します。

塾なしの高校受験で約5万5千円、公立中3の学習塾費の平均34万1220円、中3の40.1%は塾も家庭教師もなし
中3の夏までに実際に払った額と、塾に通った場合の平均を並べました。
項目金額
検定料(4つ)20,800円
検定の過去問題集(4冊)約6,000円
模試(2回)9,800円
公立高校の過去問約3,000円
高校受験案内(都道府県版)2,530円
英語の総復習問題集約1,500円
説明会の交通費(3回・2人分)3,600円
説明会の昼食代(3回)7,500円
合計約54,700円
※2026年8月時点。金額は地域・学校・年度によって異なります。

合計で約5万5千円。「塾に行かないからお金はかからない」ではありませんでした。

ひとつずつ見ていきます。

検定料は、思ったよりまとまった額になります

娘が受けたのは4つ。英検3級、漢検3級と準2級、数学検定準2級です。

検定検定料
英検3級6,800円
漢検3級4,200円
漢検準2級4,200円
数学検定準2級5,600円
合計20,800円
2026年度の検定料(税込)。我が家は4つとも個人で申し込み、外の会場で受けました。

4つで20,800円。これに加えて、それぞれの過去問題集を1冊ずつ買っています。1冊1,500円ほどなので4冊で約6,000円。検定関係だけで約2万7千円です。

検定は、受験に必ず必要なものではありません。それでも受けているのは、学校によっては内申点の加点になるからです。上の娘のときも、この加点に助けられました。

英検は、受ける場所で金額が変わります

これは調べていて気づいたことですが、英検には本会場(協会が指定する会場)と準会場(通っている学校や塾)があり、検定料が違います。

本会場準会場
3級6,800円4,900円
準2級8,400円6,000円
2級9,000円6,800円
2026年度の英検検定料(税込)。準会場は学校や塾を通して申し込む場合です。

3級で1,900円、準2級で2,400円の差です。我が家は4つとも個人で申し込んだので、高いほうの金額を払っていることになります。学校でまとめて受けられる回があるなら、そちらのほうが安く済みます。

漢検も2026年度から検定料が上がりました。3級は3,500円→4,200円です。こちらも学校などで受ける準会場があり、3級なら3,200円。英検と同じで、受ける場所によって金額が変わります。これから受ける予定があるなら、古い情報ではなく今の金額で確認してください。

模試は1回4,900円

住んでいる地域には、高校受験向けの会場模試が2種類あります。娘はここまでに、それぞれ1回ずつ受けました。

どちらも1回4,900円(税込)です。2回で9,800円。

これからあと2回受ける予定なので、そのぶんで9,800円。模試だけで、最終的には約2万円になります。

塾に通っていれば、模試は塾の中で受けられることが多いようです。塾なしだと、ひとつずつ自分で申し込んで、そのつど払うことになります。

過去問と問題集

買ったもの金額
公立高校の過去問約3,000円
高校受験案内(都道府県版)2,530円
英語の総復習問題集約1,500円
検定の過去問題集(4冊)約6,000円
合計約13,000円

高校受験案内は、住んでいる都道府県と周辺の高校がまとめて載っている分厚い本です。どんな高校があるのか、そもそも知らないところから始まったので、これは買ってよかったと思っています。

英語は本人が苦手なので、中学3年間を通して復習できる問題集を1冊。書店やインターネットで、そのつど買っています。

塾に行っていれば、こうした教材は塾が用意してくれる部分もあるのだと思います。塾なしだと、何を買うかから自分たちで決めることになります。

学校説明会は、交通費と昼食代

ここまでに3回行きました。地域の高校受験についての説明会(塾が主催しているもの)、公立高校1校、私立高校1校です。

電車で往復600円ほど。娘と2人で1,200円。お昼を食べて2,500円ほど。1回あたり約3,700円です。

3回で約1万1千円。これから私立をあと2校まわる予定なので、さらに約7,400円かかります。

miho

説明会そのものは無料です。でも、行けば交通費とお昼代はかかります。

「無料の説明会」だから0円だと思っていました。これも書き出してみて気づいた部分です。

受験が終わるまでの見込みは、約7万2千円

これから予定しているぶんを足すと、こうなります。

金額
ここまでに払った額約54,700円
これから(模試2回・説明会2回)約17,200円
受験までの見込み合計約71,900円

約7万2千円。中3の学習塾費の平均が約34万円ですから、差は約27万円です。

塾なし(我が家)約7万2千円 / 塾ありの平均(公立中3)約34万円 / 差 約27万円。ただしこれは受験の「準備」にかかるお金だけの比較です。

でも、これは「節約」した話ではありません

ここまで金額の話をしてきましたが、我が家は塾代を節約しようとしたわけではありません。

むしろ私は、何度も塾を勧めました。

miho

必要なら行っていいよ。塾は高校の情報を持っているし、過去問の分析もしている。情報量が全然違うよ。

お金を出す用意はありました。上の娘の大学受験のときは、塾にも家庭教師にもお金をかけています。

それでも娘は、こう言いました。

娘が言ったこと

「行っても行かなくても、勉強するのは自分だし。」

「塾に行ったら友達がいて、遊んじゃうかもしれない。それに、自分の性格だとプレッシャーになる気がする。とりあえず、自分でやってみる。」

自分の性格を、自分でわかっていました。

私は行ってほしいと思っていましたし、今も「行ったほうが情報は入るのに」と思う瞬間があります。でも、決めたのは本人です。

上の娘のときは逆でした。こちらは高校受験ではなく大学受験の話ですが、一般受験のつもりで塾にも家庭教師にもお金をかけて、最後は本人の希望で総合型選抜を受けました。そのときのことは大学受験にかかるお金の記事に書いています。

受験の種類も、かけた金額もまるで違います。でも共通しているのは、どちらも本人が決めたということです。

我が家の、受験のお金の考え方

出す用意はしておく

使うかどうかは本人が決める

決めたあとで「もったいなかった」と言わない

お金を出す準備をしておくことと、実際に出すことは別です。準備があったから「行っていいよ」と言えたし、本人が要らないと言ったときに引き下がることもできました。

もし用意がなければ、「うちはお金がないから」と言うしかありませんでした。それは、子どもに選ばせたことにはなりません。

上の娘も、高校受験では塾に行きませんでした

ここまで下の娘の話をしてきましたが、実は上の娘も、高校受験のときは塾に行っていません

ただ、理由はまったく違いました。

上の娘は勉強があまり得意ではなく、そのかわりスポーツが好きな子でした。入りたい部活があって、その部活が毎年全国大会に出ている高校に興味を持ちました。行きたい理由が、先にはっきりしていたんです。

選んだのは単願推薦という入試方式です。合格したらその高校に必ず入学する、という前提で受ける形でした。

ただ、内申基準がぎりぎりでした。だから加点が取れるように、検定をいくつか受けました

学校説明会も、行き先が決まるまで3校ほど回っています。

姉妹で、こんなに違いました

上の娘:勉強は得意ではなかった。行きたい部活のある高校を単願推薦で受験。内申の加点のために検定を受けた

下の娘:塾を勧めたが「自分でやってみる」と断った。公立が第一志望で、私立は滑り止め

受験のしかたも、選んだ理由も、まるで違います。それでも二人とも塾には行かず、二人とも検定を受けて、二人とも説明会を回っています

かかるお金の中身も、ほとんど同じです。検定料、説明会の交通費、問題集。塾がない分、そこにお金が集まります。

「塾なし=勉強ができる子」ではありません

これは書いておきたいことです。

塾に行かないと聞くと、「よほど成績がいいのだろう」と思われることがあります。でも上の娘は、勉強が得意なほうではありませんでした。

塾に行かなかったのは成績が良かったからではなく、行きたい高校がはっきりしていて、そこに必要だったのが塾ではなく内申点だったからです。だから検定を受けました。

下の娘は逆です。塾に行けば伸びるかもしれない、でも自分の性格には合わない、と本人が判断しました。

miho

塾に行かない理由は、家庭の数だけあると思います。

「うちは塾に行っていないけれど、大丈夫だろうか」と思っている方に、これだけは伝えたいです。塾に行かない理由は、成績とはかぎりません

塾なしだからこそ、お金を使っているところ

塾に行かないぶん、ここは削らないと決めていることがあります。

  • 模試は会場で受ける——家で受けられる模試もありますが、本番の空気は会場でないとわかりません
  • 説明会は一緒に行く——学校の雰囲気は、資料やホームページではわかりません
  • 受験案内の本は家に置いておく——本人が、いつでも見られるように
  • 検定は受けられるうちに受けておく——中3の後半は、受ける余裕がなくなります

どれもお金がかかることです。塾なしの費用が0円にならないのは、このあたりが理由です。

塾に行かない分、情報は自分たちで取りにいくしかありません。その「取りにいく費用」が、我が家の約7万円の中身です。

このあと、まとまったお金が必要になります

ここまでは受験の「準備」にかかるお金でした。実際に受験が始まると、また別のお金が出ていきます。

  • 受験料(公立・私立それぞれ)
  • 私立の入学金(公立の結果が出る前に払うことがある)
  • 入学時の制服代・教材費などの初期費用

特に私立の入学金は、滑り止めを考えている家庭には切実です。公立の結果が出る前に納入期限が来ることがあり、公立に受かればそのお金は戻ってきません。

上の娘のときに私立高校へ実際に払った金額は、高校無償化の記事に3年分すべて出しています。

準備にかかるお金(約7万円)と、受験・入学にかかるお金は別ものです。入学金は数十万円単位。準備の金額だけを見て安心しないようにしています。

まとめ:塾なしでも0円ではない。でも、桁は変わります

塾なしで高校受験に向かう我が家が、中3の夏までに払ったのは約5万5千円。受験までの見込みは約7万2千円です。

塾に通った場合の平均が中3の1年で約34万円ですから、たしかに少ない金額です。ただ、0円ではありません。検定料、模試、過去問、説明会の交通費。ひとつずつは小さくても、確実に出ていきます。

上の娘は塾なしで高校受験をして、下の娘もいま塾なしで受験に向かっています。ただ理由はまるで違います。上の娘は行きたい高校がはっきりしていて、必要だったのは塾ではなく内申点でした。下の娘は「自分でやってみる」と本人が決めました。

そして我が家は、これを節約のためにやっているわけではありません。出す用意はしたうえで、本人が要らないと言った。それだけです。

塾に行くかどうかで迷っているなら、「行った場合はいくらか」「行かない場合はいくらか」を両方書き出してみてください。数字が見えると、決めるのは子ども本人でも、親は落ち着いて待てるようになります。

不安は、数字にするとやることリストに変わります。

読者さん

うちの子も塾に行きたがらなくて…。お金の面では助かるけど、それでいいのか迷っていました。

miho

うちも同じでした。結果はまだ出ていません。でも「お金を出す用意はある」と伝えたうえで本人に選ばせたことは、間違っていなかったと思っています。

受験が終わったら、実際にかかった総額をまたこの記事に追記します。

出典

  • 文部科学省・国立教育政策研究所「令和7年度 全国学力・学習状況調査 報告書【質問調査】」
  • 文部科学省「令和5年度 子供の学習費調査」
  • 公益財団法人 日本英語検定協会「2026年度 試験日程・会場・検定料」
  • 公益財団法人 日本漢字能力検定協会「2026年度『漢検』検定料および書籍価格改定のお知らせ」
  • 公益財団法人 日本数学検定協会「個人受検案内」

※本記事は2026年8月時点の情報をもとにしています。検定料は改定される場合がありますので、最新の情報は各公式サイトでご確認ください。模試の受験料は主催団体や地域によって異なり、本文の金額は我が家が実際に支払った額です。金額は地域・学校・年度によって異なります。

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