水害のニュースを見るたびに、「うちは大丈夫だろうか」と思います。でも、思うだけで終わっていました。
9月1日は防災の日です。今年は少しだけ真面目に、我が家の備えをお金の面から点検してみました。
結果を先に書きます。我が家は、水害に関する保険に2つとも入っていません。火災保険の水災補償も、車の車両保険もです。
ただ、忘れていたわけでも、なんとなくでもありません。どちらも、考えて外しました。
それでも点検してよかったと思っています。ひとつ、知らなかったことが見つかったからです。
私は娘2人と暮らす働くシングルマザーです。
我が家の状態を、先に出します
| 点検したところ | 我が家 |
|---|---|
| 家に現金を置いているか | ○ 置いている |
| 防災用品 | △ なんとなく揃えている |
| 火災保険の水災補償 | ✕ ハザードマップを見て外した |
| 車の車両保険 | ✕ 金額を考えて外した |
「なんとなく」で止まっていたのは、防災用品だけでした。保険のほうは、それぞれ理由があって入っていません。その理由も含めて書きます。

保険は「入っていれば安心」ではないと思っています。入りすぎれば、毎月の家計のほうが苦しくなります。
順番に見ていきます。
停電すると、キャッシュレスは使えません
これは想像しやすいと思います。停電すれば、お店のレジも、カードの読み取り機も動きません。
- クレジットカード・電子マネー・QRコード決済 → 使えない
- ATM → 止まる
- スマホ → 充電が切れたらそこまで
- ネットスーパーの注文 → そもそも配達できない
普段キャッシュレスにしている人ほど、財布に現金が入っていません。我が家がここだけ○なのは、たまたま昔からの習慣で置いていたからです。
金額に正解はないと思います。ただ「なんとなく財布に入っている分」ではなく、手をつけない分として別に置いておくことが大事だと思っています。
車が水に浸かったら、火災保険では出ません
ここは、知らない人が多いところだと思います。私も改めて確認しました。
「保険に入っているから大丈夫」と思いがちですが、車の水没に、火災保険は使えません。

| 水に浸かったもの | 補償する保険 |
|---|---|
| 建物・家財 | 火災保険(水災補償) |
| 自動車 | 自動車保険(車両保険) |
火災保険が守ってくれるのは建物と家財です。自動車は、火災保険の対象ではありません。
そして車の水没で保険金が出るのは、任意の自動車保険に車両保険をつけている場合です。つけていなければ、台風でも洪水でも、1円も出ません。

車両保険って、事故で自分の車が壊れたときのものだと思っていました。

私もそう思っていました。台風や洪水で水に浸かったときも、ここから出るんです。
もうひとつ、知っておきたいことがあります。
家の水害は火災保険。ただし、外している人もいます
建物や家財の浸水は、火災保険の水災補償で守られます。ただし水災補償は、契約についていないことがあります。保険料が変わる部分なので、外すことができるからです。
また、水災補償には支払いの条件があります。たとえば床上浸水であること。ここでいう床上浸水とは、畳や板張りなど居住部分の床を超える浸水のことです(土間などは除きます)。損害の割合が一定以上、という条件の商品もあります。
水災補償がついているか
支払いの条件(床上浸水/損害割合)はどうなっているか
家財も対象になっているか
車は別(自動車保険の車両保険)だと理解できているか
我が家の証券を出して確認しました。水災補償はついていません。
これは、契約のときにハザードマップを確認したうえで外したものです。マンションの4階なので、建物や家財が浸水する場面は考えにくい。そう判断しました。
水災補償を外すこと自体は、おかしな選択ではないと思っています。階数や立地によっては、使う場面がほとんどありません。大事なのは、外していることを自分が知っているかどうかだと思います。

外していること自体を知らない人も、多そうですね。

私も、この記事を書かなければ証券を開いていませんでした。
我が家が車両保険をつけていない理由
では、車のほうはどうか。
車の水没に火災保険は使えず、備えるなら車両保険しかありません。それでも我が家は車両保険をつけていません。これも決めたことです。
理由は金額です。
もし車が全損になったら、痛い出費であることは間違いありません。ただ、それで我が家の生活が破綻する金額ではないと考えました。
起きたら、生活が破綻することにかける
痛いけれど、貯蓄と収入で立て直せることにはかけない
かけない代わりに、その分は自分で持っておく
この考え方は、車に限った話ではありません。私は遺族年金を計算して、死亡保障の保険も解約しました。遺族年金と貯蓄で子どもたちの生活が成り立つと分かったからです。
車も同じ基準で見て、つけないほうを選びました。
点検して、いちばんよかったこと
結局、我が家の状態は点検の前と後で何も変わっていません。水災補償も車両保険も、入っていないままです。
それでも、変わったことがあります。
私は今回、車の水没に火災保険が使えないことをはっきり確認しました。そのうえで「それでもつけない」と選び直しました。
状態は同じでも、気持ちがまるで違います。何かあったときに「知らなかった」と思わずに済むからです。

備えるというのは、水を買い込むことだけではないんだと思いました。
そして、点検して唯一「なんとなく」のまま残ったのが防災用品でした。ここは次の宿題です。
被災したあとに使えるお金もあります
備えの話だけでなく、実際に被害を受けたあとに使える公的な制度も知っておきたいところです。
大きいのが被災者生活再建支援制度です。自然災害で住宅に大きな被害を受けた世帯に、最大300万円が支給されます。
| 支給される額 | |
|---|---|
| 基礎支援金(全壊) | 100万円 |
| 基礎支援金(大規模半壊) | 50万円 |
| 加算支援金(建設・購入) | 200万円 |
| 加算支援金(補修) | 100万円 |
| 加算支援金(賃借) | 50万円 |
申請には罹災証明書が必要です。これは市区町村が発行するもので、住宅の被害の程度を証明する書類です。公的な支援も保険金の請求も、まずここから始まります。
制度は、知っている人しか使えません。これはこのブログで何度も書いてきたことですが、災害のときこそ当てはまると思います。
我が家がこれからやること
点検して分かった穴を、そのままにしないように書き出しました。
- 防災用品の中身と期限を、一度全部出して確認する(唯一「なんとなく」で残ったところ)
- 現金を「手をつけない分」として分けて置く(小銭も)
- 駐車場が浸水したらどうするか、一度考えておく(保険に頼らないと決めたのだから、なおさら)
- 車を買い替えるときに、車両保険をもう一度検討する
- ハザードマップを、家だけでなく職場と学校の周りも見ておく
全部を今日やる必要はないと思っています。ただ、「なんとなく」のままにしておく理由もありません。

不安は、数字にするとやることリストに変わります。防災も同じでした。
まとめ
- 車の水没は火災保険では出ない。自動車保険の車両保険が必要
- 車両保険をつけていなければ、台風でも洪水でも1円も出ない
- 地震・噴火・津波による車の損害は、車両保険でも対象外(特約の有無を確認)
- 家の浸水は火災保険の水災補償。ただし外している契約もある
- 我が家は水災補償も車両保険も外している。どちらも考えて決めた
- 基準は「起きたら生活が破綻するか」。破綻しないものには保険をかけない
- 停電するとキャッシュレスもATMも使えない。現金と小銭を分けて置く
- 被災後は罹災証明書から。片づける前に写真を撮る
- 被災者生活再建支援制度は最大300万円
保険は、入っていれば安心というものではないと思っています。入らないと決めたなら、決めたことを自分が分かっていること。今回いちばん確かめたかったのは、そこでした。
生活防衛費の考え方はボーナスの使い道の記事に、家計全体の組み立てはキャッシュフロー表の作り方に書いています。
火災保険の証券を出して、「水災」の欄だけ見てみましょう。
○か×か。それが分かれば、今日はそれで十分です。
かかる時間は5分。証券が見つからなければ、保険会社のマイページからでも確認できます。
全部を今日やろうとすると、たいてい何もしないまま終わります。1つだけなら、今できます。
出典
- 日本損害保険協会「風水雪災等による損害を補償する損害保険」
- 日本損害保険協会「大雨で床上浸水に!保険で補償されるの?」
- 内閣府 防災情報のページ「被災者生活再建支援制度」
- 内閣府 防災情報のページ「公的支援制度について」
※本記事は2026年8月時点の情報をもとにしています。保険の補償内容は契約や商品によって異なります。ご自身の保険証券と約款を必ずご確認のうえ、不明な点は保険会社にお問い合わせください。公的支援制度の適用条件は災害ごとに異なります。



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