「みんな、どのくらい貯金しているのだろう」「うちは少なすぎる…?」——シングルマザーとして暮らしていると、ふとそんな不安がよぎりませんか。
先に結論をお伝えします。シングルマザー(母子世帯)の貯金は、平均でおよそ300万〜400万円、でも「中央値」は50万円前後といわれています。平均は一部の人に引き上げられるので、実感に近いのは中央値のほうです。
この記事では、二人の娘を育てるシングルマザーの私が、次のことをやさしくお話しします。
- シングルマザーの貯金の平均と中央値
- 貯金が少なくても大丈夫な理由
- 今日からできる、貯金を増やす5つの方法
読み終わるころには、「焦らず、自分のペースでいい」と思えるはずです。(※金額は各種調査をもとにした目安です)
シングルマザーの貯金は平均いくら?
シングルマザー(母子世帯)の貯金は、調査によると平均でおよそ300万〜400万円が目安です。ただし、この数字をそのまま受け取ると、落ちこんでしまうかもしれません。なぜなら、平均は一部の貯金が多い家庭に引き上げられているからです。
ここで知っておきたい数字は、次の2つです。
- 平均…全員の貯金を足して人数で割った額(高めに出やすい)
- 中央値…全員を並べたとき、ちょうどまん中の人の額(実感に近い)
母子世帯の中央値は50万円前後ともいわれます。つまり「平均より少なくて当たり前」なのです。まずはこの事実を知るだけで、気持ちがふっと軽くなりますよ。
平均と中央値のちがいに注意
貯金の話で一番大事なのは、「平均」と「中央値」を区別することです。この2つは、同じ「真ん中あたり」を表すようでいて、出てくる数字が大きくちがうからです。平均だけを見て落ちこむ必要はありません。
| 平均 | 中央値 | |
|---|---|---|
| 意味 | 全員の合計÷人数 | 並べてちょうど真ん中 |
| 特徴 | 一部の高い人で高くなる | 実感に近い |
| 母子世帯の目安 | 約300〜400万円 | 約50万円前後 |
たとえば貯金が「0円・10万円・50万円・100万円・1000万円」の5人がいると、平均は232万円ですが、中央値は50万円です。平均は一部の高い人で大きくふくらみます。比べるなら、中央値を目安にすると安心できます。
年代・収入別のめやす
貯金額は、年代や収入によっても変わってきます。働き方や子どもの年齢で、貯められる余裕がちがうからです。自分の状況に近いところを目安にすると、現実的に考えられます。
おおまかな傾向は、次のとおりです。
- 20〜30代…これからの世帯。貯金は少なめでも、時間が味方になる
- 40〜50代…教育費のピークと重なり、貯金が増えにくい時期
- 収入が上がるほど…貯金額も上がりやすい
大切なのは、よその家庭とくらべすぎないことです。年代によって「貯めやすい時期」と「出ていく時期」があるのは自然なこと。今の自分にできる範囲で進めれば十分です。
貯金がない人も多い?みんなのリアル
「貯金がほとんどない」と感じているのは、あなただけではありません。じつは、母子世帯のうち3〜4割ほどは、貯金がない、または少額といわれているからです。これは決して珍しいことではないのです。
調査からわかるのは、次のようなことです。
- 貯金が「ない」と答える母子世帯は、少なくない
- 子育て中は出費が多く、貯めにくいのが当たり前
- それでも、工夫しだいで少しずつ増やせる
つまり「貯金が少ない=だめな家計」ではありません。今は貯めにくい時期なのだと受け止めて、できることから始めれば大丈夫です。まわりと比べて落ちこむより、自分の一歩を大事にしましょう。
我が家のリアル|コツコツが実を結んだ
ここで、私自身の話をします。一番お伝えしたいのは、「今の貯金が少なくても、コツコツ続ければ、将来はきっと変わる」ということです。なぜなら、私自身がそれを実感してきたからです。
私は、離婚するずっと前から、ほんの少しずつでしたが、毎月かならず貯める仕組みを続けてきました。子ども一人ひとりの名前で通帳を作り、給料日にはかならず定期預金へ入金。学資保険も、引き落としという「先取り」の力を借りて、少しきつい月もやめずに積み立てていました。
数年前、学資保険の仕組みをきちんと理解したとき、「これなら自分で投資したほうがいい」と気づき、思い切って解約してNISAへ切りかえました。会社の持株会や確定拠出年金も、給料から天引きされる「先取り」の仕組みだったからこそ、自然と続けられたものです。
私は、お金があればあるだけ使ってしまう性格です。でも、なければないなりの生活をするタイプ。だからこそ、「先に貯める・先に引かれる」仕組みに乗ってしまうのが、私には合っていました。一つひとつは、本当にわずかな額から始めたものです。それでも「小さな積み重ねが、いつか大きな実を結ぶ」と信じて、やめずに続けてきたのです。すると長い年数を経て、投資も含めた資産は少しずつ育ち、運用で増えた利益もふくらんできました。
だから大事なのは「今いくらあるか」ではなく、「続けているかどうか」だと思っています。今は少なくても、将来を見すえて今日から始めれば、数年後の景色は必ず変わります。遅すぎることはありません。今日から、一緒に始めましょう。家計の管理法は、前回の記事「お金の不安解消法7選|家計表で将来安心」でも紹介しています。

シングルマザーの貯金を増やす5つの方法
貯金は、5つの方法で無理なく増やせます。気合いで節約するより、仕組みを整えるほうが続くからです。どれも今日から始められるものばかりです。
| 方法 | ひとことで |
|---|---|
| ①固定費を見直す | 一度で長く効く |
| ②先取り貯金にする | 残さず先に貯める |
| ③手当・制度を活用する | もらえるお金を逃さない |
| ④NISAで少しずつ増やす | 時間を味方に |
| ⑤目標額を決めて自動化する | 仕組みで続ける |
一度にすべてやろうとせず、できそうなものから取り入れてみてください。順番に見ていきましょう。
①固定費を見直す
まず効くのは、固定費の見直しです。固定費とは、毎月決まって出ていくお金のこと。一度減らせば、その効果がずっと続くからです。がまんがいらないのも、うれしいところです。
見直しやすい固定費は、次のとおりです。
- 通信費(スマホを格安のプランに変える)
- 保険(必要な保障だけに絞る)
- 使っていない月額のサービス
たとえば通信費を月3000円下げれば、1年で3万6000円が浮きます。これを貯金にまわせば、頑張らなくても残るお金が増えます。固定費の見直しは、最初にやるべき一番おいしい節約です。
②先取り貯金にする
次におすすめなのが、「先取り貯金」です。先取り貯金とは、お金が入ったらすぐ、決めた額を貯金にまわすやり方を指します。残ったら貯めようと思っても、たいてい残らないからです。
先取り貯金のコツは、次のとおりです。
- 給料日に、自動で貯金用の口座へ移す
- 「貯金用」と「ふだん使い」の口座を分ける
- 最初は少額から、無理なく始める
こうすれば、意志の力に頼らず自然に貯まります。残ったお金でやりくりするようになるため、使いすぎも防げます。先取りは、楽をしながら確実に貯める方法です。
③手当・制度を活用する
シングルマザーは、使える手当や制度をしっかり活用することも大切です。受け取れるはずのお金を、知らずに逃していることがあるからです。これは、貯金を増やすのと同じ効果があります。
代表的なものは、次のとおりです。
- 児童扶養手当や児童手当
- ひとり親家庭の医療費助成
- 自治体ごとの支援や、教育費の制度
これらは、申請して初めて使えるものがほとんどです。「知らずに損」をしないよう、お住まいの自治体で一度確認してみてください。受け取ったお金を貯金にまわせば、家計の支えになります。手当の種類と金額の目安は「シングルマザーが使える手当・助成金一覧」にまとめています。
④NISAで少しずつ増やす
貯金に少し余裕が出てきたら、NISAでお金を育てるのも一つの方法です。長い時間をかけられるお金は、ただ置いておくよりも、少しずつ増やせる可能性があるからです。利益に税金がかからない点も魅力です。
始めるときのポイントは、次のとおりです。
- 毎月、無理のない少額から始める
- 当分使わないお金だけをまわす
- 値動きがあることを知っておく
ただし、すぐ使う予定のお金は、投資にまわさないほうが安心です。生活費の数か月分は現金で残し、その上で少しずつ。私自身も、学資保険をやめて自分で投資に切りかえた経験があります。NISAのはじめ方は「新NISA入門」でやさしく紹介しています。
⑤目標額を決めて自動化する
最後は、目標額を決めて、貯金を自動にすることです。ゴールがあると、毎月いくら貯めればいいかがはっきりするからです。自動にすれば、続けるのに気力もいりません。
具体的なやり方は、次のとおりです。
- 「1年で〇〇万円」など、小さな目標を決める
- 12か月で割って、毎月の額を出す
- その額が給料日に自動で移るよう設定する
たとえば年12万円なら、月1万円です。小さな目標でも、続ければ確実に積み上がります。大きすぎる目標より、達成できる目標のほうが、自信になって長続きしますよ。
貯金の目標額はいくらにする?
「いくら貯めればいいの?」と迷ったら、まずは生活費の数か月分を目標にしましょう。急な出来事に備える、いわば家計の「お守り」になるからです。大きな金額をいきなり目指す必要はありません。
| ステップ | 目標額 | 役割 |
|---|---|---|
| まず | 生活費3か月分 | 急な出費・収入減の備え |
| 次に | 生活費の半年〜1年分 | より安心できる水準 |
| その先 | 教育費・老後資金 | 将来への備え |
たとえば月の生活費が20万円なら、まず60万円が最初のゴールです。ここまであると、もしものときも落ち着いていられます。目標は一つずつ。クリアするたびに、不安が安心に変わっていきます。
シングルマザーの貯金 よくある質問3つ
貯金について、よく聞かれる質問にお答えします。早めに疑問を解いておくと、安心して始められるからです。とくに多い3つを取り上げました。
- 貯金ゼロからでも、間に合うのか
- 月にいくら貯めればいいのか
- 貯金と投資、どちらを先にすべきか
同じように迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
貯金ゼロからでも大丈夫?
結論からいうと、貯金ゼロからでもまったく問題ありません。大事なのは、今いくらあるかより「これから貯める仕組みを作ること」だからです。スタートが遅いと感じても、間に合います。
ゼロから始めるときの順番は、次のとおりです。
- まず固定費を見直して、貯められるお金を作る
- 少額でいいので、先取り貯金を始める
- 慣れてきたら、少しずつ額を増やす
最初の一歩は、月1000円でもかまいません。金額より「始めたこと」に意味があります。動き出せば、半年後には確かな変化を感じられるはずですよ。
月いくら貯めればいい?
月いくら貯めるかは、「手取りの1割」を一つの目安にするとよいでしょう。無理のない範囲で続けられる金額だからです。もちろん、できる人はもっと、きびしい月は少なくてかまいません。
金額を決めるときの考え方は、次のとおりです。
- まずは手取りの5〜10%を目標にする
- 教育費がかかる時期は、少なめでもよい
- ボーナスがあれば、その一部を上乗せする
大事なのは、毎月ぴったり同じでなくていい、ということです。続けることが一番の力になります。貯められない月があっても、自分を責めずに、また次の月から続けましょう。
貯金と投資、どっちが先?
迷ったら、「貯金が先、投資はそのあと」が基本です。投資はお金が増える可能性がある一方で、減ることもあるからです。すぐ使うお金まで投資にまわすと、いざというとき困ってしまいます。
おすすめの順番は、次のとおりです。
- まず、生活費の3〜6か月分を現金で貯める
- その「お守り」ができてから、少額で投資を始める
- 投資は、当分使わないお金だけにする
つまり、土台の貯金ができてから、次のステップとして投資へ進むのが安心です。順番を守れば、もしものときもあわてずにすみます。焦らず、一段ずつ登っていきましょう。
まとめ|貯金は平均より「自分のペース」
ここまで、シングルマザーの貯金についてお話ししてきました。結論をくり返すと、平均はおよそ300万〜400万円・中央値は50万円前後ですが、大事なのは平均と比べることではなく、自分のペースで続けることです。
今日からできることを、もう一度まとめます。
- 平均より「中央値」を目安にして、落ちこまない
- 固定費を見直し、先取り貯金を始める
- 手当・制度を活用し、余裕が出たらNISAも
- まずは生活費の3か月分を目標にする
貯金が少なくても、あなたの頑張りが足りないわけではありません。小さな積み重ねを続ければ、少しずつ必ず実を結びます。よその家庭ではなく、昨日の自分と比べて一歩ずつ。その積み重ねが、未来の安心につながっていきます。



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